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Letter番外編―猫と手紙 Part4

 こんばんは、管理人です。やっぱ座学がとことんだめになってる・・・。早いところ直さないと、これはガチで支障出るわ。

 ということで、今回の更新は、小説の続き。本当ならば週1更新なのですが、先週は完全に忘れてましたwというより、色々とネタ探ししてたので、その反動だったりもするわけで。そして、区切りの都合上内容が少なくなってしまったことに心苦しさを覚える簡単なお仕事ェ・・・。一応、どこかのタイミングでリカバリーできたらいいなとは思ってますが、今のところ未定ということで。それでは、参ります。↓


*  *

  眠りから目を覚ますと、目の前には叔母さんの顔があった。目が合ったことを確認すると、叔母さんは少し下がり、医者の先生に呼ばれていることを告げた。

「おばさん、今から行ってくるけど、その、祐樹くんはどうする?もしも行きたくないんだったら、ここで待っててもいいわよ」

 そう尋ねてくる叔母さんの顔は、どこか無理して平静を保っているように見えた。

 少し考え、「行く」と返事した俺は、立ち上がり、叔母さんの後へ続いていった。


「どうも、お待ちしていました」

 叔母さんの後について、部屋に入ると、初老の男性が座っていた。白衣に着替える時間がなかったためか、服装は術着のままだった。彼が俺たちに座るように促したので、それに倣って、目の前にある椅子に腰掛ける。

「それで、先生。姉たちは……」

 叔母さんが先生に尋ねる。しかし、先生は何も言わず、首を振った。

「…そうですか」

「申し訳ありません…」

 そんな短いやり取りを、横で聞きながら、俺は今置かれている状況というものを理解した。そして、それ故に身動きが取れなくなっていた。

「祐樹くん…」

 叔母さんが悲しそうな目で見つめてくる。そして、自分の目にも、涙があふれていることに気付く。彼女は、俺を抱きしめ、涙を流し始める。その間、俺は何もせず、ただただされるがままだった。それは、まるで電池が切れて、動かなくなった人形の様になった心地だった。

 叔母さんは、先生に連れられて、奥の部屋へと消えていった。今いる部屋には、自分だけが残された。待っている間、未だ思考停止中の頭で、今までの出来事を整理する。


両親と弟が死んだ。


その事実は、まだ小学生だった俺にとって、信じがたい事実だった。しかし、それを信じられないほど、あっさりと受け入れようとしている自分がいることに気付いた。ただ、実のところ、そうではなかった。


(俺は…一人になったのか?)


そんな考えが、頭をよぎる。もちろん、家族が死んだからと言って、たかだか小学生の自分が、いきなり社会に放り出されることはないだろう。おそらく、叔母さんか、あるいは他の親族が自分を引き取ることになるだろう。そんなことを考えながら、別の考えが頭に浮かんでくる。

 例えば、お金のこと。生きていく以上、お金が必要になってくる。ましてや、小学生の自分の場合、今後いろいろと必要になってくる。

 例えば、受け入れ先のこと。叔母さんの場合、彼女と同い年の夫と、俺よりも年下の娘がいる。彼女たち家族は、非常に仲が良く、近所でも仲良し家族としても知られている。おそらく、今後は彼女たち家族が面倒を見てくれるのだろうと思う。ただ、そこに俺の居場所がそこにあるのか。もちろん、彼女たちなら分け隔てなく、自分を受け入れてくれるだろう。しかし、仲良し家族の中に一人割り込み、彼女らに気を遣わせることに、申し訳なさを感じずにはいられない。むしろ、そこまでして居場所を得ようなどという、そんな考えは毛頭なかった。


すべてが夢でありますように


 それは、先ほど抱いたちっぽけな願い。しかし、夢ではない残酷な現実は、今目の前に横たわっている。夢とは違い、逃げようにもそうはいかない。


俺は…一人だ


 決して軽いとはいえない事実。しかし、不思議と涙は出なかった。すると、どこか心が凍りつくような感覚に襲われる。やがて、それは涙をも凍らせていった。そして、ひとつの決断を下す。

 家族も親友も必要ない、これからは一人で生きていく、と。


 それからは、叔母さんに引き取られ、新しい生活が始まった。予想通り、叔母さんたちは実の家族のように接してくれた。しかし、顔には出さないものの、時折申し訳なさを感じてしまい、何か居づらく感じることもあった。

 学校でも、事情を知ったクラスメイトや教師たちが、あれこれと手を差し伸べてくれることがあった。しかし、それらの殆どは、自分から断った。そして、気づけばラインを引き、そのラインを越えないように人と接するようになっていた。そのせいで、どのグループでも長続きしなかったが、寂しさは感じなかった。

 中学を卒業し、高校に進学するタイミングで、俺は一人暮らしを始めたいと申し出た。正直な話、今の暮らしに不満があるというわけではなかったが、ずっと前から決めていたことだった。できるだけ早く独り立ちしたい、そんな焦りから生まれたものだったのかもしれない。結局、条件付で許してもらうことになったが、その条件が、向こうが必要最低限の費用を負担するというものだったので、いつも以上に申し訳なさを感じた。一人暮らしを始め、学校に通いながらバイトに励む日々。最初こそ、予想以上にきつかったが、慣れてくるとそこまできつくなくなった。

 環境が変わり、新しいクラスメイトともそれなりに打ち解けるようになった。しかし、一定のラインを越えることはなかった。しかし、時折自分のやっていることへの疑問を感じることはあった。ひどいときは悪夢にうなされ、眠れないこともあった。しかし、それでも俺は続けた。ちっぽけな存在に過ぎない、自分を守るために。


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