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ホームアウェイホーム Part5

 こんばんは、管理人でござい。過去のアニメとかを見て、それなりに創作意欲がわいてるはずなのに、その一方で中々発散できない状況に陥っていることにぐぬぬせざるを得ないとか・・・。そういうテンションに持っていかないと筆が進まないのに、どうするのさww


 さて、今回の更新ですが、ホームアウェイホームの第5話。久々すぎて色々と忘れてましたが、どうにか区切りがつくところまで進めそうなので、ちょっとだけ復活。多分、分量的にはいつもより若干少ないのを2回分に分けて、という感じでしょうか?正直な話、まだそこまで書きあがってないので、まだどうなるかは不明ですwちなみに、次の更新予定日は明後日火曜日。それでは、行きたいと思います。↓


「ふぅ…」

 歩きながら、ため息をつく。ため息をつくと、幸せが逃げると良く言ったものだが、口をついて出てくるのは、ため息だけだった。

「まさか、あいつが部長とは…」

 先ほどのやり取りを思い出す。遠目で見た、部長としての彼女は、ファンに囲まれるほどの人気者で、実際それを見ていた身としても、納得できるものだった。しかし、俺の前に現れた彼女は、いつもの彼女だった。どこか気の抜けたような雰囲気で、朝が弱い、自分の知っている彼女そのものだった。どうやっても重ならない二つのイメージを比べると、どちらが本当の彼女なのかが分からなくなってくる。

「まあ、考えても仕方ないよな」

 そう結論付けて、商店街を歩いていく。携帯電話の時計を見ると、もうじき14時に差し掛かろうとしていた。

「意外と、向こうで時間喰ったみたいだな。せっかくだから、たまには家で料理でもしようと思ったけど、これだと外で食べた方が早いかもな」

 考えながら歩き続けると、目の前に、海外に本社を置く、おそらくこの国でもっとも有名であろうハンバーガー屋の看板を見つける。

「相変わらず、たま~に、無性に行きたくなるな、この店。まあいいか、ここにしよう」

 そのまま店に入ると、店員から、いらっしゃいませ、という歓迎を受ける。俺は、列の後ろに並びながら、店員の後ろに掲示してあるメニューに目を通す。俺の順番になると、店員にてりやきバーガーのセットを注文し、その場で待たされることになった。

「う、うう~」

 隣のレジから奇妙な声がする。声のする方を見ると、俺と同じくらいの歳の女の子が、自分のサイフの中を必死に探っていた。

「あの~、お客様?」

 店員が怪訝な顔で、女の子を見つめる。

「ど、どうしよう。さっきはあったのに、一円足りない…」

 ぼそぼそと話す女の子は、目に涙をため、必死になって、サイフの中をまさぐっている。その様子は、小さい子のように、どこかかわいらしかった。

「あの~、お客様?」

「もうちょっと、もうちょっとだけ待ってください」

 借金取りに追われた多重債務者の如く、追いすがる女の子。しかし、その後ろの客を見ていると、少なからずイライラしている人も見受けられる。

「すいません、お客様…」

「あの、そちらの方はいくらですか?」

 見るに見かねて、俺は隣のレジの店員に、尋ねる。店員も女の子も、キョトンとした様子でこちらを見上げる。しかし、すぐさま、店員は質問に答える。店員から聞いた値段と今トレイにのっかっている小銭とを比べると、確かに一円だけ足りなかった。そして、俺は丁度サイフに納めようとしていた、お釣りの十円玉を、何も言わずに向こうのトレイに載せる。

「え、え、はわわ……」

 女の子は、何が起こったか分からないらしく、目を白黒とさせている。すると、ちょうど良く、自分が注文したものが目の前に準備される。

「店員さん、それで会計すませちゃってください。後ろもつかえてるみたいですし」

 そう言い残して、トレイを持って、その場を離れる。何かを言う女の子の声が聞こえた気がするが、他の声にかき消されて、良く聞こえなかった。

 階段を上がって、二階へと向かう。ちょうどいいところにテーブルが空いていたので、ひとまずトレイを上に置く。そして、手前の席に座り、トレイに置いてあったウェットティッシュで、ひとまず手を拭く。

「いただきます」

 両手を合わせて、トレイの上のハンバーガーに手を伸ばす。包みを丁寧に半分だけはがし、口に近づける。

「うん、やっぱし久々に食べると、無性においしく感じるな」

 ゆっくり味わいながら、食事を進めていく。すると、一つのことが頭に浮かんだ。

「そういえば、さっきの女の子、大丈夫だったかな」

 思い返すのは、先ほどレジで会った女の子のこと。結局、結末を見届けないまま、その場を後にしたが、なぜだか気になった。

「あの…」

「何というか、抜けてるというか、何か放っておけない感じだったな。ちょっと小柄だったけど、多分俺と同じくらいの年だよな」

「あの…」

「でも、一円だけ足りないとか、よくもまあ器用にやってのけるな。しかも、会計の時になって気がつくとか…」

「う、うう~」

 さっきから、言葉の節々に聞こえてくる声が気になり、声がした方へ顔を向ける。

「うう~、やっと気づいてもらえた~」

 そこには、先ほどの少女がフライドポテトを載せたトレイを持って、その場に立っていた。心なしか、目が涙目になっている。

「君はさっきの…」

 俺は、ありがちのセリフを吐く。少女は涙目のまま、答える。

「ええ。先ほどはありがとうございました」

 少女はトレイを掲げたまま、頭を下げる。しかし、上に載っているものが落ちそうで、むしろ危なかしい。というよりも、それ以上にこっ恥ずかしい。

「ええと、立ち話も何だから、とりあえず座ったら?」

 俺が向かいの席を指すと、女の子は遠慮がちにそこに座った。そして、座るとすぐに話を始めようとする。

「それでは。先ほどは……」

「まずは、腹ごしらえをしようか。話はそれから」

 そう提案すると、女の子は困惑しつつも、自分のトレイの上のフライドポテトを手に取る。その様子を見届けて、自分も再びハンバーガーを口に含む。なぜか、いつもよりもハンバーガーがおいしく感じられた。


「……」

 数分後、俺は目の前に座っている女の子に釘づけになっていた。ちなみに、自分の分はすでに食べ終わり、トレイの上には包み紙などが載っている。

「…それにしても、これは中々すごい光景だな」

 思わず感嘆を漏らす。一方、女の子の方は、未だフライドポテトを食べている。

「おいひい~。やっぱり、ここのフライドポテトは最高。これだけで、ご飯4杯くらいはいけそうだもん」

 彼女は、悦に入っているというか、ものすごくおいしそうにそれを食べていた。見ているこちらが、むしろお金を払いたくなるくらい、それは見事だった。やがて、最後の一本が彼女の口の中に納まる。

「ふぅ、おいしかった。ごちそうさ…ま?」

 彼女がちらりとこちらを見る。

「あのっ、どうかなさいましたか?その、ずっとこっちを見ていたみたいですが」

「…いや、余りにもうまそうに食べてるから、思わず見入っちゃって」

 そう答えると、少女の顔がみるみる赤くなり、顔を伏せる。

「ああ~、またやっちゃったよ。どうしよう、また変な人だと思われるよ!」

 彼女は頭を抱えて、本当に悩んでいた。正直な話、その様子は見ている側からすれば、滑稽にしか映らない。しかし、さすがにそう伝えるのは憚られるので、どことなく彼女を慰めることにする。

「ま、まあ、そういうのも個性ということでいいじゃないか。(ボソッ)むしろ、こっちとしては面白かったけど」

「何か、とてつもなく失礼な言葉が聞こえたような気がするんだけど」

 彼女は、訝しげな様子でこちらを見つめる。俺は、思わず視線をそらす。

「そ、そういえば、そろそろ本題に入ろうか!」

「ちょっと、ごまかさないでください!!」

 彼女が怒りのポーズを見せると、俺は軽くいなして見せる。それでも彼女は不服そうな表情を浮かべるが、諦めたのか、改めて自己紹介を始めた。

「それでは改めてということで、まずは自己紹介ですね。私、皆川春花といいます。先程はありがとうございました」

 彼女は丁寧にお辞儀をする。それにつられて、こちらもお辞儀する。

「俺は福山祐介だ。言っていいのか分からないが、とりあえずよろしく」

 こちらからも自己紹介する。しかし、彼女は眼を丸くしていた。

「ん?どうした?」

 気になって、こちらから尋ねてみる。すると、彼女は驚いた様子でこちらを向いた。

「あ、いえ、知り合いによく似た名前の人がいて、つい…」

「へぇ、それは珍しい。で、そいつは一体、どんな奴なんだ?」

 突然口ごもる彼女。それに加え、どこかうつむき気味なせいか、表情が見えない。

「…ん……す」

 彼女は、今にも消え入りそうな声で語る。しかし、うまく聞き取れなかったので、再び彼女が言うのを待った。

「私の……初恋の相手です」

「初恋?」

 思わず聞き返してしまう。彼女は軽く頷き、続ける。

「十年くらい前、一人の男の子に会ったんです。その子は、泣いてばかりいる私をいつも励ましてくれて、いろんな話を聞かせてくれました。私は多分、あの男の子に救われたんだと思います」

 懐かしむように、思い出を語る彼女。「救われた」と言うのは、少し大袈裟な気もしたが、あえて言及しないことにした。

「へぇー、中々乙女チックでいいじゃないか。それで、その彼とは、今はどうなんだ?」

「…なにもないです」

 彼女は、暗い声でそう言った。慌てて別の話題を探そうとするが、ろくなものが思いつかない。そうしている間に、彼女は再び語りだす。

「その後、その男の子とは友達になりました。けど、両親の都合でどこか遠いところに引っ越してしまったんです。引っ越してからは一度も会ってないです」

 そう言って、彼女は顔を上げる。その表情からは、こちらに気を遣っているのがありありと窺えた。すると、俺の中にも、何か別の映像が浮かび上がってくる。


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