コンテントヘッダー

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
このページのトップへ
コンテントヘッダー

キミのなまえ Part4

 こんばんは、管理人でございます。ちょっとばかりネタが困窮しているのと、時間がないこともあり、久々に小説の続きを投下したいと思います。前回挙げたのが2月なので、かれこれ3か月以上間が・・・。もっとも、その間は別の作業でほとんど進まなかったので、ある意味しょうがないのですがw ともあれ、どうにかキリのいいところまで進んだので、ここで投下したいと思います。続きは、キリのいいところまで進んだところで順次投下する予定なので、もうしばらくお待ちください。それでは、参ります。↓


 沙絵たちと別れた後、その足で向かったのは、この学園の屋上。目的はもちろん、今朝の件について調べるためである。

「まあ、今更何かが出てくる可能性は薄いんだけどね」

 私は自嘲する。というのも、屋上へ向かうのは、これが初めてではないから。あの夢を見るようになってからは、ほぼ毎日のように運んでいるのだが、しかしその成果はあまり芳しいとは言い難かった。

「そんなことを考えている内に、私は屋上へと続く階段を登り終えていた。そして、ドアノブに手をかけ、一気に引っ張る。

「さて、到着っ! 」

 最初に飛び込んできたのは、まばゆいばかりの太陽の光。蛍光灯の灯りに慣らされた目には、少々眩しく感じられる。続いて、目が慣れてきたところで飛び込んでくるのは、校舎の表面と同じコンクリート製の床。数年前に建て直したと言う話だが、さすがに少し表面が黒ずんでいるように見える。しかし、どれをとっても目新しさは感じられず、早くも徒労感に包まれる。

「……予想はしてたけど、やっぱ少し残念」

 そう考えつつも、私は歩を進め、丁度屋上の中ほどを行ったところで止まる。先ほどの光景が、丁度この辺りだったと記憶していたからである。ただし、同じ光景を見たところで、やはり何かを思い出すわけではなかった。故に、私は思い出せる限りの記憶を以て、再現することにした。

「確か、ここに私が立っていて、『あの人』が足元に寝転がってた……のよね」

 私は確かめるように、その場にしゃがみ、コンクリートで出来た床を撫でる。案の定、そこは何の変哲もない床だったけど、そのまま腰を下ろし、大の字の形に寝そべった。

「そして、『あの人』は何かを言ってたはずだけど、そこまでは思い出せないや……」

 思わず苦笑する私。こんなどうでもいいことばかり覚えていて、肝心なことは思い出せない自分が情けなく感じたからである。忘れないと誓ったはずなのに、約束したのに、結果私はほとんど全てのことを忘れてしまっている。そんな自分のことが嫌いになりそうだった。そして、頭の中に声が聞こえてきたのは、まさにそんなタイミングだった。

『空、見てたんだ』

 そう語る声は、私の記憶の中にはない。しかし、不思議と嫌な感じはしない、そんな声だった。

『またぁ? いつも見てるけど、よく飽きないわね』

 こちらの声は、おそらく私自身のもの。自分のことなのに「おそらく」と言うのは何ともおかしな話だが、私の方に覚えがないのだからしょうがない。すると、私の言葉に対し、『あの人』はこう答える。


『飽きるわけないだろ。まったく同じに映る空なんか存在しないんだから』

『そうかしら? 私には、全部同じに見えるんだけど』

『全然違うだろ。雲にも種類があるし、天気によって見え方だって違う。だから、俺たちと空の出会いも一期一会で、見るたびに新鮮な気分になるんだ』

 そう、空について熱っぽく語る『あの人』。すると、それを見ている私の胸にちくりとした痛みが走る。もちろん、原因は分からない。それどころか、この痛みを感じているのが現実として存在する私自身なのか、それともその場にいたかもしれない私なのかさえ定かじゃない。そして、そんなことを考えている内に、頭に響く声が止み、屋上に再び静寂が戻る。

「空……か」

 今しがた聞こえてきた声を思い出し、そう呟く私。正直な話、現実感はない。しかし、ここに来て得られた、初めての手掛かりらしき手掛かりをみすみす逃さない、という選択肢は存在しなかった。

「何かよく分からないけど、少し調べてみるか、と!」

 一言、自分にそう言い聞かせると、私は身体を起こす。地面が固かったせいか、ほんの少し身体の節々が悲鳴を上げていたが、幸いなことに運動に支障をきたすことはなさそうだ。

「とりあえずは、図書室……かな」

 私はとりあえずの目的地を定め、歩き出す。気のせいかもしれないけど、さっきよりも踏み出す一歩が少しだけ軽くなったように思えた。


にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村 よろしければ、クリックしてください。
関連記事
スポンサーサイト

テーマ : 自作連載小説
ジャンル : 小説・文学

このページのトップへ
コンテントヘッダー

トラックバック


この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

まとめtyaiました【キミのなまえ Part4】

 こんばんは、管理人でございます。ちょっとばかりネタが困窮しているのと、時間がないこともあり、久々に小説の続きを投下したいと思います。前回挙げたのが2月なので、かれこれ...
このページのトップへ
コンテントヘッダー

コメントの投稿

非公開コメント

このページのトップへ
このページのトップへ
FC2プロフ
最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
訪問者
リンク
Twitter
ブログ村
にほんブログ村 小説ブログへ
にほんブログ村
FC2ブログランキング
FC2 Blog Ranking

FC2Blog Ranking

フリーエリア
『アイリス・ゼロ ドラマCD』 応援バナーキャンペーン
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR
フリーエリア
ライトノベルBESTランキングウェブアンケート
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。