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幼い約束 Part8

こんばんは、管理人です。明日はようやく仕事休みや・・・一日ダラダラしたる!まあ、実際のところ、そこまでの余裕はないのであくまでも口だけですけどwwただ、ちょっとゆっくりできそうではあるので、一息くらいはつきたいです。

 さて、今日は「幼い約束」の最終話の更新になります。以前も書きましたが、最終話は以前別のブログに投稿したときからほぼ全編書きなおしました。最後の方に、以前挙げたところのURLを載せておくので、よろしければそちらもどうぞ。それでは、さっそく行きたいと思います。↓


~Epilogue~
「それにしても、何年ぶりだっけか。それなりに時間はたっているはずなのに、あまり変わってないな」

 お袋の運転する車に揺られながら、窓の外から見える懐かしい風景をしみじみと語る。

「うん~。神那島大橋ができてから、少し活気が出てきたみたいだけど、全体的にはあまり変わらないわね~」

 運転しながら、そう語るお袋。その口ぶりには、どこか懐かしそうな雰囲気が感じられる。最後にこの島を訪れたのは、お袋の仕事が本格的に忙しくなり始める前で、俺がまだガキの頃だったから、結構前になる。しかし、それにも関わらず、街並みはほとんど変わっておらず、懐かしさを感じずにはいられない。

「ああ~、みこちゃん、元気にしてるかな~?向こうから送られてきた写真で顔は分かるけど、会うのは久しぶりだし。…ひょっとして、お母さんのこと忘れてるなんてこと、ないわよね?」

「さすがに、それはないんじゃないか?てか、むしろ俺の方が危ないだろ。美琴と離れ離れになったのって、お互いまだガキの頃だったし。思い出の中の俺と顔立ちとか変わっちゃってるだろうし」

「う~ん、確かに…。でも、大丈夫よ…多分!」

「多分言っちゃった!!」

 そんな軽口を叩いている俺だが、少なからず不安というものを抱えている。まず、一つは、妹の美琴について。妹といっても、彼女と血のつながりはなく、あげく病気の療養のために、この島に移り住んだ彼女とは何年も会っていない。俺は彼女のことを忘れたことはないのだが、彼女が俺のことを覚えているかどうか、それが不安なのだ。万一、「誰?」などと言われたら、立つ瀬がない。

 第二に、俺の内面について。有り体に言ってしまえば、人見知りなのである。今まで暮らしてきた場所から、いきなりこんな離れた場所に来るとなると、新たな人間関係を築く必要がある。だが、それ以前に人見知りのせいで、島の子供たちとまともに話せるかどうかすら不安なのだ。

 そして、三つ目は…。

「彩…だったよな。俺がこっちに来てた頃に、仲良くなった女の子って…」

 この島に遊びに来ていた頃に、島で唯一仲良くなった女の子の存在である。確か、美琴の家の近所に住んでいた子で、俺と同い年だったはずだ。彼女と遊んでいたことはよく覚えている。ただ、その別れ際についてはよく覚えていない。しかも、それ以降は連絡すらとっていない。

「まあ、あそこの家で、たまに美琴の面倒を見てくれてるらしいとは聞いてるけど。そう言えば、以前美琴から送られてきた写真に、それっぽい女の子が写ってた気が…」

 記憶を探ろうと集中してみる。しかし、お袋の呼びかけでそれは中断させられる。

「せいちゃん、そろそろ着くわよ。…ん?電気が付いてる?」

「え??」

 お袋に言われて、前を見る。すると、遠くに見える家の明かりが付いていた。ちなみに、現在の時間は、夜の11時を少し回ったところ。今まで住んでいた場所ならともかく、この辺りだとほとんどの家の電気は消えている時間である。

「うーん…ひょっとしてみこちゃん、電気つけたまま寝ちゃったとか?」

 お袋は自信なさげに推理を披露する。

「いや、多分それはないだろ。あいつ、居間でうたた寝するような性格だった気がするし」

「そうなの…かなぁ。じゃあ、せいちゃんは何だと思う?」

 お袋からの問いかけに対し、俺は少し考える。すると、いくつかそれらしいものが浮かび上がり、一つ一つ頭の中で検討してみる。

「ひょっとして、彩が遊びに来てるんじゃないか?」

「彩ちゃんって、近所に住んでる子よね。確か、みこちゃんとの写真にも写ってたわ」

 その言葉と共に、先程中断した記憶がよみがえる。片や少し恥ずかしそうな笑みを浮かべ、片やそんな少女と仲よさそうに抱きついている少女のツーショット写真。恥ずかしそうな笑みを浮かべている少女は、おそらく美琴だろう。幼い頃、一番最後に会った時の面影が残っている。だとすると、もう一人の少女が彩ということになる。自信はないが、彼女もまた幼い頃の思い出の中にいる少女と重なるものがある。

「つか、こんな時間まで何やってんだか…。いつもなら寝てる時間だろうに」

「案外、せいちゃんが帰ってくるのを待ってたとか、そんなオチだったりして~」

 まるで囃し立てるかのようにテンションが上がるおふくろ。見た目もさることながら、内面もどこか子供っぽさが残る。ただ、これでも優秀な科学者であり、また親として立派に振る舞う一面も持っている。そんなことを考えつつ、俺は答える。

「まあ、ないとは言い切れないけど、もうこんな時間だし、明日も学校だろうに…」

「まあね。でも、本来ならもうちょっと早く着く予定だったし、その辺は大目に見て、ね」

「道に迷った本人がそういうこと言うなよ。つか、ほとんど一本道だってのに、どうして迷うんだよ!!」

「だって~。私だってここ来るの数年ぶりなんだから、それくらいは許してくれてもいいでしょ」

「にしても限度がでるだろ!野宿になることさえ覚悟したんだぞ、こちとら」

 と、そんな話をしている内に、車は家の前まで到着していた。相変わらず中からは明かりが漏れている。

「それじゃ、ひとまず荷物降ろしちゃいましょうか。せいちゃん、ちょっと手伝って」

 運転席に座っているおふくろが上半身を後ろに向けつつ、言う。俺は軽く頷き、車から降りる。そのまま車の後ろに回り、トランクを開ける。

「よっ、とと。やっぱ重いな」

 一番最初に取りだしたのは、旅行用の黒いボストンバッグ。中学校の修学旅行前に通販で見つけて買ったものだ。機能性もさることながら、収納できる容量も中々なものということもあり、このような大掛かりな荷物を運ぶときには最適である。ちなみに、入っているのは俺の服やら何やら、当面の生活に必要となるものである。大きな荷物については業者に依頼したので、本来ならそこまで大荷物にならないはずなのだが、うっかり調子に乗って入れすぎた結果がこうである。

「しかし、これだと先に家の中に運びこんじまったほうがいいかもな。鍵とか開けないとだめだし」

「ああ、だいじょぶ。この辺、鍵なんてめったに掛けないから」

「いいのか、神那島の治安…。まあいいや、ちょっくら行ってくる」

 パンパンに膨らんでいるボストンバックを肩に掛け、俺は歩きはじめる。肩に引っかけたひもの重さが喰い込んできて少し痛い。

「やっぱ、無理やり入れるもんじゃないな……」

 苦笑交じりでそんなことを言っていると、目の前に戸が見えてくる。恐る恐る戸に手を掛ける。すると、力をかけた方向に戸が滑っていく。

「そうだ。せっかくだから言っておくか」

 一歩踏み出そうとする足を一旦止める。そして、一呼吸置き、こう言った。

「ただいま、神那島!」


 こうして、俺の神那島での生活はスタートした。

Fin


アナザーEpilogueはこちら→ http://blogs.yahoo.co.jp/honeybear62444/26528341.html
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