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キミのなまえ Part1

こんばんは、管理人でござい。簡単に書けると思って始めたものが、思いのほか時間がかかって焦ったなどとw そのせいで、こちらの記事も、当初の予定から外れたものに・・・orz まあ、こっちはこっちで後ろに回せばいいのですが。

さて、今回の更新ですが、現在鋭意執筆中の作品の第1話。本当なら、もうちょっと間をおいてから発表する予定でしたが、上記の理由で急きょ載せることにしました。今回のやつも、完全なる二次創作ものですが、作品について分かる人いるかなぁ? あと、最初に言っておきますが、次回更新予定はまだ未定となってます。もうちょっと進めてからアップする予定なので、決まり次第予告します。それでは、参ります。↓

 


 それは、夕暮れ時の校舎の屋上でのこと。私こと、石月真名は、慌てて屋上へ続く階段を駆け上がる。

「はぁ、はぁ……」

 一気に階段を上ったせいか、息を切らせた私の前にいたのは、一人の男子生徒。私が通う御池学園の制服に身を包んだ彼は、いつものようにカメラを構えていた。

「××××?」

 やってきた私の姿に気付いたのか、彼は何やら言葉を投げかける。しかし、古くなったカセットテープのごとく、言葉の内容はほとんど聞き取れない。そんな彼に対し、私はこう続ける。

「隣、いいかな?」

 彼が頷くと、私はゆっくりと彼の元へ歩み寄っていく。そして、彼はいつものように空を見上げ、私に話を始める。話の内容はよく覚えていないけど、おそらく彼が好きだった空の話。今までも、彼は私に色々な話をしてくれた。もっとも、未だに聞いてても分からないことの方が多い。

 しかし、この時の私はそんな話を聞きに来たわけではなかった。意を決して、私は言おうとしていた話を切り出す。

「ねぇ××、私の手掴んで?」

 そう言って、私は彼の前に手を差し出す。怪訝な顔を浮かべながら、彼は私の手を取った。その手は、私の手よりも大きく、そして温かいぬくもりが感じられた。

「×××××?」

 当然のごとく、彼は疑問を投げかける。しかし、私にそれを理路整然と答えるだけの余裕はなく、半ば独白のように言葉を重ねていく。

「××、あなたは××××、だよね?幽霊なんかじゃなくて、ここにいるよね?」

 「幽霊」という言葉を聞いた瞬間、彼の表情が曇る。彼は私に対して、何か言葉を投げかけようとするが、言葉は返って来ない。

「……忘れてたの。ちさとも塔子も、沙絵も。皆××のこと忘れてた。そんなこと、あるはずないのに」

「……」

 彼は何も言わなかった。その代わり、申し訳なさそうな表情を浮かべている。それはすなわち、私の推測が正しいことを暗に示しており、それを避けるために私は更なる言葉を投げかける。

「明日の朝も迎えに行くから……。こよりと私と、三人で学校へ行って、でもあなたは授業中もここで空ばかり撮ってて、先生に怒られて……。授業が終わると、真っ先に屋上へ行って、そんなあなたを私は呆れ顔で呼びに行く」

「××……」

「忘れるはずない。××がどんなに望んでも、どんなに願っても、私忘れないから!」

 強がっては見たものの、それ以上は言葉にならなかった。目からはとめどなく涙が溢れ、胸の奥では今まで抑え込んでいた想いが堰を切ったかのように逆流しそうになり、それらを抑え込むので精一杯だった。そして、校舎から見える夕焼けが隠れたところで、手の中にある彼の感覚が消えうせ、そこで私の記憶は途切れた……。


1.

「……また、あの夢か」

 ベッドの上で上半身を起こし、私は独白する。というのも、私はここ一週間ほど同じ夢を見ている。

 夢の中の私は誰かと会っていた。しかし、それが誰なのかは分からない。そもそも、夕焼けのせいで姿形ははっきりと見えず、知り合いか否かさえ判断できない。分かっているのは、あの夢に出てきた光景が私の通う御池学園の屋上であることと、その誰かがおそらく同じ学校の男子生徒であること。ただ、それだけの手掛かりで思い出せるはずもなく、以来モヤモヤとした気分が収まらない。挙句、毎日同じ夢を見続けて、日に日に寝不足が深刻になる始末である。

「でも、一体誰だったんだろう?何か、大事なことを忘れてる、気がする」

 そんな気持ちを抱えながらも、私はベッドから降りて、着替えを始める。今日は平日なので、学生である私には学校がある。着替えながら時計を確認し、いつもの時間になったところで、部屋を後にする。と、階段を下っているところで小さな人影を見つける。

「おはよう、こより」

 私が声をかけると、小さい人影‐こより‐はこちらを振り向き、こう答えた。

「あ、おはようございます、真名さ…いたぁ~」

 彼女の言葉が言い終わる前に、額にチョップを食らわせる私。チョップをまともに食らった彼女は、痛そうに額を両手で抑えつけている。

「真名さんじゃなくて、お姉ちゃん、でしょ?」

「お、おはようございます、お姉、ちゃん……」

 少し怒気をこもらせた声で言うと、彼女は慌てて訂正する。もっとも、何度訂正させても中々直る気配がないというのが、少し悩みどころである。

 彼女こと、石月こよりは私の妹である。小学二年生という年齢の割に、言葉使いが丁寧であるが、なぜか私のことは『真名さん』と『さん』付けで呼びたがる。その度に注意しているのだが、一向に直らない。また、同世代の子よりも少し小柄なせいか身体が弱く、つい先日までも近所の病院で入院していた。

「ところで真名さ……お姉ちゃん?どうかされたんですか?」

 不意に、こよりが私に質問する。何のことか分からない私は、とりあえず思いつくままに答える。

「どうかされたって……。別に、朝一番に会ったんだから挨拶の一つくらいはするわよ。それとも、私はそんなことすらしない冷血な女だとでも?」

「い、いえ、そういうわけではなくて……。何と言いますか、その、どこか元気のないように思えまして、その……」

 その言葉を聞いて、私はようやく彼女の言わんとしていることを理解する。どうやら、今朝見た夢のことが、思いのほか応えているようだ。そのことに少し反省しつつ、私は彼女の頭をなでてやる。

「ほぇ……?ま、真名さん、何ですか一体??」

 あわあわとしつつも、されるがままにされるこより。そんな彼女を確認したところで、私はぽんと手を彼女の頭の上に載せ、笑顔を作る。

「ありがとね、こより。でも、私は大丈夫だから。ほら、早く準備して朝ごはん食べよ?」

「はい!」

 私の答えに満足したのか、彼女は満面の笑みでそれに応える。そして、彼女が元気よく階段を下りていくのを見ながら、私もその後をついていく。


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